ホヤの旬はいつ?種類や含まれる栄養、おすすめの食べ方・スポットも紹介
目次
三陸海岸の名物であるホヤは、気温の上昇とともに中の身が厚くなり、5月〜8月頃に旬を迎えます。旬のホヤは新鮮で旨味が強く、栄養も豊富です。
本記事では、ホヤの概要や種類、主要な産地、含まれる栄養素などについて詳しく解説します。
さらに、旬のホヤを最もおいしく味わう方法や、選び方、おすすめのスポットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ホヤの旬はいつごろ?
「5月〜8月」が旬
ホヤの旬は、おおよそ5月から8月の間とされています。この時期に水揚げされるホヤは、サイズが大きく、新鮮で旨味が豊かです。
5月中旬のホヤは、その年で最大サイズに達し、7月から8月にかけて徐々にサイズは小さくなりますが、その一方で、身が厚くなり旨味は一層増します。したがって、旬のなかでも7月から8月の時期が最も美味と言われており、市場にも多く出回ります。
そもそも「ホヤ」ってなに?
「ホヤ」という名前を聞いたことはあっても、その正体について詳しく知っている人は少ないかもしれません。ホヤとは一体どのような生物なのか、特徴や由来について掘り下げてみましょう。
ホヤは貝ではなく「原索動物」
多くの人がホヤを貝だと思いがちですが、実は貝ではなく「原索動物」というグループに属しており、脊椎動物の原点とされる非常に古い生物群です。
ホヤの形状がパイナップルに似ていることから、「海のパイナップル」とも呼ばれることも。
また、世界中には約2,000種以上のホヤが存在し、その多様性は驚くほどです。
名前の由来は?
ホヤと言う名前は、形が「火屋」に似ていることに由来します。
火屋とは、香炉や手あぶりに使用される網状の蓋や、ランプなどの火を覆うガラス製の筒のことを指します。
その名前の由来から、ホヤは日本の食文化だけでなく、伝統や文化にも関連していると言えるでしょう。
ホヤの種類は2つに分けられる
ホヤには主に2つの種類があり、それぞれに独特の特徴があります。
それぞれの違いを知ることで、ホヤの多様性をより深く理解し、食べ比べる際の楽しみが増します。
アカボヤ(赤ほや)
アカボヤは、その名の通り、身が赤いのが特徴です。表面はつるっとしており、食感に弾力があります。
また、アカボヤは比較的癖が少なく食べやすいとされいることから、ホヤを初めて食べる方や、あまり強い風味が苦手な方におすすめです。
マボヤ(真ぼや)
マボヤは「ホヤの王様」とも称される代表的な品種です。赤褐色をしており、表面はデコボコしています。
マボヤの最大の特徴は、身が厚く、味が濃いことです。独特の強い風味を持ち、ホヤの深い味わいを堪能したい方に適しています。この強い風味は、ホヤ好きの間で高い評価を受けており、旬の時期を楽しみに待つファンが多く存在します。
ホヤの名産地は?
ホヤは特定の地域で獲られており、主要な産地として北海道、岩手県、宮城県、青森県が挙げられます。そして、これらの地域のなかでも特に名産地として有名なのが三陸沿岸です。
三陸沿岸の岩手県や宮城県で、豊かな自然環境に恵まれていることから、質の高いホヤが水揚げされます。
三陸沿岸で獲れるホヤは、その新鮮さと独特の味わいで知られ、全国各地のグルメたちから高く評価されています。
旬のホヤには栄養が豊富に含まれる
旬のホヤは、単においしいだけではありません。多くの栄養素を含んでおり、健康効果に期待が高まります。
ホヤに含まれる栄養素
ホヤには、鉄分、亜鉛、カリウム、ビタミンB12などの栄養素が豊富に含まれています。これらは身体の基本的な機能をサポートし、健康維持に役立ちます。
また、ホヤには体内で合成できない必須脂肪酸である「オメガ3脂肪酸」のうち、DHAやEPAが含まれているのも特徴の一つです。DHAやEPAを摂取すると、血液循環がよくなり、動脈硬化の予防に繋がるなど、心血管の健康や脳の機能をサポートする役割が期待できます。
さらに、タウリン、グリコーゲン、プラズマローゲンなども含まれており、これらはエネルギー代謝や細胞の健康維持に寄与します。
旬のホヤをおいしく食べる方法
旬のホヤを最大限に楽しむためには、その調理法を知ることが重要です。
ホヤはそのまま生で食べるのが一般的ですが、加熱調理しても、非常においしく食べることがきます。
この章では、ホヤをおいしく食べる方法を3つ紹介します。
生(刺身)で食べる
旬のホヤは新鮮な状態で生食するのが最もおすすめです。
新鮮なホヤは苦みや臭みが少なく、独特の風味と食感を楽しむことができます。
生のホヤを食べる際は、わさび醤油、ポン酢、酢味噌などをつけて食べると、その味わいが一層引き立ちます。
蒸しホヤにする
ホヤは蒸し料理にしてもおいしくいただけます。
「蒸しホヤ」は、鍋はもちろんのこと、オーブントースターでも簡単に作れます。
具体的な作り方のステップは以下の通りです。
- ホヤの先端についた凹凸を包丁で切り落とします。
- ホヤを真横から包丁を入れ、半分にカットします。
- ホヤの身は殻から外さず、内臓の黒い箇所を取り除きます。
- 鍋に少量の水を入れ、殻が下になるようにホヤを入れ、強火にかけます。
- 湯気が立ってきたら少量の酒を加え、蓋をして蒸します。
- 中身がまるく縮んできたら完成です。殻から身を外して食べましょう。
オーブントースターで作る場合は、ステップ3の工程の後、トースターの受け皿に水と酒を入れ、アルミホイルで蓋をし、強めの温度設定でステップ6の状態になるまで加熱しましょう。
ホヤ酢を作って食べる
ホヤ酢(ホヤの酢の物)も、非常に人気のある食べ方です。ホヤ酢はさっぱりとしており、ホヤの風味を引き立てます。
また、きゅうりとの相性が抜群で、ホヤ酢にはきゅうりを加えるのが定番です。
ここでも、きゅうりを使用したホヤ酢の作り方を紹介します。
材料 | 分量 |
生のホヤ | 2個 |
きゅうり | 1/2本〜1本(お好みで調節) |
酢 | 大さじ1 |
みりん | 大さじ1 |
醤油 | 小さじ2 |
砂糖 | 小さじ2 |
- きゅうりは薄い輪切りにし、塩揉みしてから水分を切っておく。
- ホヤを食べやすい大きさにカットする。(タコの酢の物と同じイメージでOK)
- ホヤと水気を切ったきゅうりを合わせ、酢、みりん、砂糖、醤油を加え馴染ませれば完成です。
旬のホヤをおいしく食べるには選び方も大切
旬のホヤをおいしく味わうためには、選び方が非常に重要です。新鮮で質の高いホヤを選ぶことで、その独特の風味と食感を存分に楽しめます。
それでは選び方を解説していきます。
最初は目視でホヤの状態を確認していきましょう。
ホヤの表面につやがあり、ハリの感じられるものが新鮮です。また、丸みを帯びた形のホヤは、成長が良好であることを示しています。
形が不均一であるものや、傷が多いものは避けるようにしましょう。
次に手に取って確認します。ずっしりと重みを感じるホヤは、中身がしっかりと詰まっています。したがって、軽すぎるものは避けたほうが無難です。
最後に臭いで判断します。新鮮なホヤはほとんど生臭さがありません。強い生臭さや不快な臭いがする場合は、鮮度が落ちている可能性があるので注意が必要です。
旬のホヤやうにを提供するスポットを紹介
この章では、旬のホヤやうにを味わえる、洋野町のおすすめスポットを紹介します。
株式会社はまなす亭
洋野町種市に位置する「はまなす亭」は、新鮮なうにやホヤを堪能できるお食事処として知られています。
はまなす亭では、旬の時期はもちろん、一年を通して天然ホヤの料理を楽しむことが可能です。
メニューには「ほやめし」「ほや刺し」「ほやのお吸い物」「ほやフライ」「ほやラーメン」など、多種多様なホヤ料理が揃っています。
また、ゲストハウスも運営しており、インターネットで加工品等の販売も行っています。
株式会社はまなす亭公式HP:https://uninosato-hamanasutei.com/
株式会社宏八屋
昭和25年3月に創業した宏八屋は、ホヤをはじめあわびなど、水揚げされたばかりの新鮮な海の幸を提供しています。
なかでも、三陸海岸の名産であるあわびとうにを使用した贅沢なお吸い物「いちご煮」は大ヒット商品です。
そのほか、オリジナルの加工品や地元の特産品、地酒なども取り扱っており、地元の味を存分に楽しむことができます。
株式会社宏八屋公式HP:https://www.kohachiya.jp/
株式会社北三陸ファクトリー
北三陸ファクトリーは、高品質なホヤの販売だけでなく、うに再生養殖などのさまざまな取り組みを行っている企業です。
オンラインショップでの購入も可能で、特に人気のある「洋野うに牧場®︎の四年うに」は、4月末から8月中旬まで販売しています。
ほかにも瓶詰め商品や乾燥させた加工食品などは、通年で販売しているものもあり、年間を通して多彩な味が楽しめます。
今回は3社ご紹介しましたが、洋野町にはホヤやうにを堪能できる名店がたくさんあります。お店ごとに特徴や味付けなどが異なりますので、ぜひ食べ比べてみてください。
北三陸ファクトリー公式HP:https://kitasanrikufactory.co.jp/
まとめ
本記事では、ホヤの旬や鉄分、亜鉛などをはじめとした豊富な栄養素、そしてホヤの種類と特徴を中心に解説してきました。
また、ホヤを身近に感じてもらえるよう、新鮮なホヤの選び方やおいしい食べ方、作り方についてもお伝えしました。
さらに、洋野町のホヤの魅力を深く知り、新鮮でおいしいホヤを楽しむためにぜひ、ひろのポータルサイトを訪れてみてください。